週刊ニュースまとめ(2020年8月2日)
【日中:外交】日中外相が電話会談
茂木外務大臣と中国の王毅外相が29日、中国側の呼びかけで電話会談を行いました。新型コロナウイルス感染の影響で止まっているビジネス客などの人的往来再開に向け、早期に調整を進めていくことで一致しました。
茂木大臣は、尖閣諸島沖で中国公船が領海侵入を繰り返している問題を提起し、中国側に改めて慎重な対応を求めました。また、香港国家安全維持法の施行について、香港の民主的な発展や日本企業の経済活動を妨げると懸念を伝えました。
日本では、茂木大臣が中国側に苦言を呈したことが報じられていますが、中国外交部の発表では、日本側のこうした発言については触れられておらず、日本と協力する姿勢が強調されています。
【香港:経済】香港のGDP 第2四半期はマイナス9%
香港政府は29日、第2四半期のGDP実質成長率が速報値で前年同期比マイナス9.0%だったと発表しました。個人消費が、前期の10.6%減から14.5%減に悪化し、過去最大の落ち込みとなりました。モノの貿易は輸出が2.1%減と、減少幅は前期から7.6ポイント縮小。輸入は6.8%減で前期から4.3ポイント縮小しました。
香港政府統計処は30日、6月の小売売上高が前年同月比24.8%減だったと発表しました。マイナスは17か月連続。減少幅は前月から8.1ポイント縮小しました。
【香港:政治】立法会選挙で12人をDQ
香港政府は30日、9月の立法会選挙で選管当局が計12人の立候補資格を認めなかったと発表しました。ジョシュア・ウォン氏も含まれる。ジョシュア・ウォン氏によると、選管当局は香港国家安全維持法を支持していないことを理由に挙げたとのこと。
【香港:政治】「学生動源」のメンバーが逮捕
香港メディアは30日までに、香港での活動停止を宣言していた独立派団体「学生動源」の鐘翰林(トニー・チュン)元代表を含む4人が逮捕されたと伝えました。「学生動源」は、国家安全維持法が施行された6月30日に香港のメンバーは解散し、海外のメンバーにより活動を続けると表明していました。
【香港:政治】立法会議員選挙が1年延期に
キャリー・ラム行政長官は31日、9月6日の投開票を予定していた立法会議員選挙を1年延期すると発表しました。ラム行政長官は、緊急時に立法会の手続きを経ずに行政長官が必要規則を設けられる「緊急状況規則条例」を根拠に延期すると説明しました。
ポンペオ米国務長官は1日、香港政府のこの決定を非難し、再考を強く求める声明を発表しました。
DQや立法会選挙の延期など、香港政府が強気の対応をしていますが、市民の反発は昨年ほどのパワーがみられません。
【台湾:政治】30日、台湾の李登輝元総統が死去
【香港:金融】HKMAが為替介入
香港金融管理局(HKMA)は30日、朝と夕の2回にわたって46億5000万HKドルの香港ドル売り・米ドル買い市場介入を行いました。市場介入は7月10日以来。
米ドルが主要通貨に対して下げています。金や仮想通貨などが値上がりしており、米ドルを中心とした通貨体制への不安の高まりがみられます。
【香港:コロナ】店内飲食禁止を撤回
香港政府は30日、飲食店での店内飲食を29日から禁止するとした感染防止策を撤回することを決めました。31日から午前5時から午後5時59分までの店内飲食を容認する。
香港も感染防止と経済活動のバランスをいかにとるかで四苦八苦しているようです。
【中国:技術】習主席が「北斗」運用開始式典に出席
習近平国家主席は31日、衛星利用測位システム「北斗」の運用開始式典に出席し、同システムの全世界での運用開始を宣言しました。習主席のほか、李克強首相、韓正副首相、劉鶴副首相らが式典に出席しました。「一帯一路」沿線国を中心に120以上の国・地域ですでに利用されています。
長期間にわたるプロジェクトがひと段落したわけですが、長期的視野に立ってこうした国家的プロジェクトを遂行できるところが中国の強みといえるでしょう。
【中国:経済】中国のPMIは上昇
国家統計局は31日、7月の製造業購買担当者指数(PMI)が51.1だったと発表しました。前月から0.2ポイント上昇。
【米国:経済】米国の第2四半期GDP成長率が過去最大の下げ幅
米商務省が30日に発表した第2四半期のGDP実質成長率は年率換算で前期比32.9%減となりました。下げ幅は四半期で統計を取り始めた1974年以降最大。